計測機器とは?種類・選び方・レンタルのメリットまで徹底解説
プラント設備豆知識
建設現場や製造工場で欠かせない「計測機器」。温度・湿度、圧力、騒音、さらには寸法や流量など、さまざまなデータを正確に把握するために使用される機器です。現場での安全管理や品質向上、あるいは研究開発のために数値を“見える化”するうえで計測機器は欠かせません。また、計測機器はすべてを購入するだけでなく、必要な機器を必要な期間だけ借りる“レンタル”という選択肢も注目されています。
本記事では、
- 計測機器とは具体的にどんなものか
- 種類や使用シーン
- 計測機器をレンタルするメリット
- レンタル時に気を付けたいポイント
などをまとめて解説します。建設・製造業の方で、計測機器の導入や見直しを検討している方はぜひ参考にしてください。

計測機器とは?
「計測機器」は、測定したい対象の数値や状態を正確かつ定量的に把握するための装置・機器の総称です。たとえば、温度計・湿度計・騒音計・ガス検知器・レーザー距離計など、対象物の物理量(長さ、温度、圧力、音、光など)を数値化して表示するものすべてが含まれます。
計測と測定の違い
- 測定(Measurement):対象の物理量を実際に測り、数値化する行為
- 計測(Instrumentation):測定結果から得られた数値をもとに判断や制御を行う、一連のプロセス
日常会話では「測定器」「計測器」という言葉が混在しますが、実際はやや意味が異なります。しかし実務の現場では「計測機器」と「測定器」をほぼ同義として使うケースが多いのも事実です。本記事では「何かを測って数値を得るための機器」全般を広く「計測機器」と呼びます。
計測機器の主な種類
計測機器は用途や測定対象によってさまざまな種類があります。ここでは代表的なものを例示します。
1. 長さや寸法を測る機器
- ノギス:部品や製品の外径・内径・段差などを測定する基本的な道具
- マイクロメーター:高精度で寸法を測定できる機器。ノギスよりも精密な測定が可能
- レーザー距離計:建設現場や測量に用いられ、離れた場所の距離をレーザー光で測定
2. 温度・湿度・環境を測る機器
- 温度計・湿度計:工場や保管倉庫の温湿度管理、研究室の実験などに使用
- 放射温度計(非接触温度計):赤外線を使って対象物に触れずに温度測定
- 騒音計:建設現場や騒音調査、職場環境の安全衛生対策などで使用
3. 圧力・流量を測る機器
- 圧力計:タンクや配管内の圧力を測定し、設備異常の早期発見などに活用
- 流量計:液体や気体の流れの量を測定し、配管設計や工程管理の判断に利用
4. ガス検知器・分析機器
- ガス検知器:酸素濃度や有害ガス(硫化水素、一酸化炭素など)の漏洩をチェックし、安全確保に欠かせない
- 分析機器:化学プラントや研究開発施設で利用されることが多く、特定成分の濃度や組成を詳細に計測
5. 電気関連の計測機器
- マルチメーター(テスター):電圧・電流・抵抗など、電気系統の基本的な測定をまとめて行える
- 絶縁抵抗計(メガーテスター):電気設備の劣化や漏電を診断
- オシロスコープ:電圧波形を可視化し、電子回路や通信システムの解析に使用
計測機器の活用シーン
1. 建設業界
- 騒音・振動測定:建築工事や土木工事では、騒音や振動を測定し法規制順守や近隣住民への配慮が必要
- 測量・位置決め:レーザー距離計やトランシットなどを用いて正確な寸法把握、位置出しを行う
- コンクリート強度試験:非破壊検査機器を利用して、構造物の安全性を評価
2. 製造業界
- 品質検査:部品の寸法測定や不良率の監視などを行い、品質を保つ
- 設備保全:圧力や温度、振動などを継続的に監視し、生産ラインの予兆保全(異常発生前の対応)に役立てる
- 作業環境測定:騒音計やガス検知器を使用し、作業者の安全管理を徹底
3. 研究・開発分野
- 試験・実験:新製品開発や材料研究において、各種センサーや分析機器を駆使してデータを収集
- プロトタイプ評価:作りたい製品の性能が狙い通りか計測機器で検証し、改良へつなげる
計測機器をレンタルするメリット
計測機器は多種多様で、しかも高額なものが少なくありません。現場によっては「年に数回しか使わない」「一時的に大量の測定が必要」などのケースもあるため、レンタルを上手に活用することでコストや手間を削減できます。
1. コスト削減
購入すると数万円~数十万円、場合によってはそれ以上かかる計測機器もあります。レンタルであれば必要な期間だけ借りればいいので、導入費用を大幅に抑えられます。特に最新モデルを都度導入しようとするとコスト増が避けられませんが、レンタルならその時々で必要なスペックの機器を選択できます。
2. メンテナンス不要
計測機器は高精度を保つために定期的な校正や点検が欠かせません。レンタルであれば、貸し出し元でメンテナンスや校正が行われるケースが多く、使用者側の手間やコストが軽減されます。
3. 在庫管理の手間が減る
計測機器を所有すると、保管場所や在庫状況の管理を自社で行う必要があります。一方、レンタルなら不要時に返却するだけで済むため、保管スペースの確保や機器管理に伴うリソースを削減できます。
4. 最新機器を試しやすい
技術の進歩が速い計測機器の世界では、新機種や新技術が登場すると作業効率や精度が格段に向上する可能性があります。レンタルであれば、新しい機器を気軽に試せるため、投資リスクを抑えながら業務効率の改善やデータ精度の向上を図ることができます。
計測機器をレンタルする際の注意点
1. 使用目的に合った機器を選ぶ
計測機器の種類は非常に多彩です。測定対象や必要な精度、測定場所(屋内・屋外)などを正確に把握したうえで、機器を選定する必要があります。誤った機種を借りてしまうと、測定結果に誤差が出たり、作業が思うように進まなかったりとトラブルになる可能性があります。
2. レンタル期間と料金体系
レンタル料金は、日割り・週割り・月割りなど業者によって体系が異なります。短期で借りるのがお得な場合もあれば、ある程度長期利用するなら「まとめて1か月単位」で借りたほうが安くなるケースもあります。料金体系や契約条件をよく確認して選ぶのがおすすめです。
3. 校正証明書の有無
現場や取引先によっては、計測機器の校正証明書やトレーサビリティ証明書が必須な場合があります。証明書がないと測定結果を正式に認めてもらえないケースもあるため、事前に貸し出し業者へ確認し、必要なら証明書を用意してもらいましょう。
4. 事前の動作テスト・操作説明
レンタル品が到着したら、なるべく早く動作テストを行うことを推奨します。万が一、不具合や付属品の不足などがある場合、早めに連絡して交換してもらう必要があります。また、初めて使用する機器であれば、マニュアルや業者からの操作説明をしっかり確認し、操作ミスによるトラブルを回避しましょう。
計測機器 レンタル時に役立つQ&A
Q1. レンタル機器を破損した場合はどうなる?
通常はレンタル業者が提示する保険や保証制度が適用される場合がありますが、過失内容によっては修理費用の一部または全部を負担しなければならないことも。契約時に規約を確認しておきましょう。
Q2. 計測機器の使い方がわからない場合は?
業者に問い合わせると、取扱説明書や使用ガイドを提供してくれます。操作に慣れていない初心者でも使いやすいようサポートしてくれるケースも多いので、まずは気軽に相談してみると安心です。
Q3. どの程度の精度が必要か判断がつかない
実際の測定目的や必要な精度を整理したうえで、レンタル業者の専門スタッフに相談するとスムーズです。目的と用途を詳しく伝えることで、最適な機器を提案してくれるでしょう。
まとめ
計測機器は、建設・製造業界はもちろん、研究・開発や日常の品質管理など、あらゆる現場で欠かせない存在です。購入して所有するだけが選択肢ではなく、必要なときに必要な機器を借りる“レンタル”という方法を上手に利用すれば、コストやメンテナンスの手間を大きく削減できるでしょう。
「自社にどの計測機器が必要かわからない」「まずはスポットで試してみたい」という場合も、レンタルをうまく活用することで、事前に性能や使い勝手を確認したり、最新機種を導入してみたりと柔軟な対応が可能です。